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メディア掲載・プレスリリース

2017年10月ぐりーん&らいふ 2017年秋号
苗木でつなぐ都市(マチ)と山村(ムラ)

個人や企業の善意の浄財(寄付金)によって、オンリー1の記念の苗木で、荒廃した伐採跡地などに植林して、公益的機能の高い森林を再生する活動を行っているのが、環境リレーションズ研究所(以下「研究所」)。
活動の仕組みは、子供の誕生や入学・就職など、人生の節目に、大切な人や自分自身の記念樹を植えて「木の里親」になってもらうこと。
名付けて「プレゼントツリー」。
小さな善意と苗木が、国民生活にかけがえのない森林を整備して、自然災害の防止や減災、水資源のかん養、空気の浄化による地球温暖化の緩和などに大きく貢献するとともに、森林組合等に森林の管理を施業委託するほか、都市と山村の交流を促し、過疎化が進む山村に活気を取戻そうと、社会貢献の高い活動を展開している。

環境活動への動機付け

研究所は、官公庁の依頼で実施した環境意識調査によって、環境問題に関心はあるが、行動出来ない人が多いことに気付き、そういう人びとに「人生の記念日に樹を植えよう!」と呼びかけて森づくりや環境活動に気軽に参加出来る仕組みを企画したのが「プレゼントツリー」活動だ。
里親はインターネットで募集し、植えた樹にはシリアル番号のついたプレートを付け、里親には植林証明書を発行し、世界に1本の私の樹を特定できることによって、樹に愛着を持ち、森林に対する慈しみが増すように工夫されている。植栽地は、皆伐したが再造林出来ないで荒廃が進む土地や災害跡地など。
宮城県大崎市では原発事故の風評被害で利用できなくなった牧草地への植林。
山梨県や長野県ではマツクイムシ被害地などで森林再生が進められている。元々地元で生育していた樹種で森林を再生する方針で、地元産の苗木を使っている。

地元と10年の協定

植林地の保育・管理は森林所有者・行政(市町村)・森林組合等・環境リレーションズ研究所の4者で10年間の協定を結んで行う。
それは地元林家に森林経営を委託することにより、協定期限後に「地域の森」として返還する際、地元がしっかり管理できる素地をつくっておくのがねらい。

国内外で15万8千本植栽

2005年の活動スタート以降2017年6月末までに、インドネシアのカリマンタン、アフリカ・ブルキナファソや国内は北海道から九州まで25カ所に及び、約15万8000本植えている。
その支援者は100社以上もの企業や団体を含め約457万人に及んでいる。プレゼントツリー活動の一部を紹介しよう。

☆山梨県甲斐市
清川地区は、昔から林業が盛んだったが、近年は手入れ不足の人工林や植林されない伐採跡地が少なくない。
その伐採跡地にブナやクリ、ケヤキ、キハダなど地元植生の広葉樹を植え、美しい森林景観を復活させ、亀沢川の水源林を育て、希少生物のハコネサンショウウオなどの生物や人びとの命をつなげる。
☆福島県双葉郡広野町
東日本大震災による津波で、大きな被害を受けた広野町の「ひろの防災緑地」の一画に里山由来のスダジイ、コナラ、アカガシ、クヌギ、エノキの5種類の広葉樹を植えて、町内外の人びとの交流の場を創り出し、マチに賑わいを取り戻し、町の復興と未来を取り戻す活動を展開している。
☆岩手県宮古市
東日本大震災で大きな被害を受けた宮古市は、廃業した放牧地跡に、オオヤマザクラ、イタヤカエデ、トチノキ、ミズナラ、ナナカマドなどを植えて森林を再生させ、豊かな海の資源を支える魚付き林にして、被災した漁業の町復興を支える。

山村を元気に

山村は限界集落などと表現されているように、高齢化と人口減少が進み衰退の一途を辿っている。
そのような中で、荒廃していく森林の再生と管理、人口問題は大きな課題になっている。プレゼントツリー活動は、主として都市の人びとや企業の善意によって、森林を再生して再び山村に灯りをともそうとする大事な活動なのだ。
木の里親は、自分の樹木の生長を楽しみにしており、自然とのふれあいを兼ねて森にいくようになる。そこに都市と山村の交流が芽生え、山村に賑わいを取り戻す契機になることが期待されている。

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