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メディア掲載・プレスリリース

2018年05月02日ソトコト 植樹をきっかけに地域を元気にする

交流イベントバスツアーで広野町と首都圏を結ぶ。

「Present Tree」とは、大切な人や自分自身の記念樹を植えることで、森林再生と地域振興を実現する取り組み。認定NPO法人『環境リレーションズ研究所』が2005年1月に始めたプロジェクトだ。苗木の里親になることで記念樹および森全体に愛着をもち、ひいては地域との縁も育まれることを目指している。2018年3月末時点で国内外27か所に約16万6000本の木を植え、支援者は延べ約499万人に。植栽地域の住民と都市住民が交流できるイベントも数多く開催し、地域振興や交流人口拡大に力を入れている。

東日本大震災の被災地でも、2012年8月に岩手県宮古市でプロジェクトがスタート。2016年1月には福島県双葉郡広野町で「Present Tree in ひろの」が開始となった。福島県が広野町沿岸部に整備した「ひろの防災緑地」の一角に広葉樹5種を植え、広野町や地元団体との協定をもとに、10年間にわたり森づくりをしていく。2016年3月の植樹作業を含む「森の交流会」をはじめ、2016・2017年に、地元や近隣地域の団体と協働して交流イベントバスツアーを継続的に実施。広野町の住人と、苗木の里親を含む都市住人をつないできた。

4月8日、2018年最初のイベントバスツアーが催行された。早朝に新宿を出発し、午前10時半頃に広野町到着。町民交流の場『二ツ沼公園』で、町内の畑で昨年収穫されたオーガニックコットンの綿繰り作業等に挑戦。昼食後、8年ぶりに復活した広野町の浜下り神事(通称「たんたんぺろぺろ」)を見学した。

さらに富岡町へ移動し、桜の名所「夜の森」地区を視察。名残の桜を愛でながらも、帰還困難区域と避難解除区域が隣り合っている現状にショックを受けた参加者もいた。「富岡町で初めてバリケードを見た。この現状を友達に伝えたい」と話す中学生も。ツアー後、参加者からは「広野町の神事が復活してうれしく思った」「さらに広野町を応援したくなった」という声が聞かれた。

『環境リレーションズ研究所』の事務局長・平沢真実子さんは次のように話す。「私たちは、植樹の本数そのものよりも支援者の数を重視しています。交流人口を増やすことが地域振興につながるからです。特に広野町のプロジェクトでは、同町や浜通りにも足を運んでもらい、地元住民と交流するほか、自分の目で福島の現状を見て、それをだれかに伝えてもらえるような機会・きっかけを、これからも提供していきたいと思います」

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